ステップH:出願
出願校によって大きく異なる出願方法を正しく把握する
現在では海外大学院の出願方法は留学先(国)や学校、出願するコースによって多種多様です。書面で行う場合、インターネット上で行う場合、書面とインターネットを両方駆使して出願を完了させる方法等様々です。ここではまず代表的な書面出願(ペーパー出願)とインターネット出願(オンライン出願)について解説します。
ペーパー出願方法(Paper Application)
ペーパー出願は従来通りの出願方法で、願書、推薦状等を書面で作成し、「第2部 ステップG:出願書類を作成する」で解説した出願書類と共に学校指定の住所へ送ることになります。
ただ最近ではオンライン出願を推奨している学校が非常に増えてきているため、出願校によってはペーパー出願を受け付けていない学校もあります。ペーパー出願の場合は特にアメリカの大学院を中心に大学院で注意したいのが、出願書類を送る箇所を2か所以上設定しているケースです。大学院の入試課とコースが開講されている学部にそれぞれ異なった出願書類の郵送を義務付けるケ−スがあり、その場合は両方に指定された書類を郵送しないと願書が受け付けられません。
以上のようなケースを含め確実に出願を完了させるためには、まず出願するコースのウェブページより出願方法についてのページを詳しく参照する必要があります(通常how
to apply, to apply to this program等の表記で出願方法を解説しているページがあります)。そこでペーパー出願を受け付けているか否かを確実に確認する必要があります。もし出願コースがペーパー出願を受け付けているようであれば、最初のステップとして願書を学校ホームページよりダウンロードします。その際出願に関するガイドラインが通常同封されています。ガイドラインに出願書類の一覧、また出願書類の提出方法が詳しく記載されていますので、まずはそのガイドラインを詳しく確認する作業が必要になります。通常ガイドラインには出願必要書類、書類郵送先、出願締切り、出願料の支払い方法等詳しく記載されています。
オンライン出願方法(Online Application)
最近ではこのオンライン出願にて出願手続きを推奨する学校が非常に増えてきました。現在では海外のほぼ全ての大学院でオンライン出願に関するシステムを完備しています。
オンライン出願の場合は願書に必要事項等を直接記入する必要もなく時間を大幅に短縮することが可能です。また、オンライン出願を推奨している多くの学校では成績証明書、履歴書やエッセイ等の書類もウェブ上でアップロードすることで提出することが可能なので、そういった場合は書面にて国際郵便で郵送する手間やコストも省くことができます。
オンライン出願の場合もペーパー出願と同様で、まず出願予定コースのウェブページから、出願方法について記載されているページを選択し、そのページに記載されている出願方法に従いましょう。通常オンライン出願の場合も出願方法に関するガイドラインが詳しく記載されています。学校によっては願書、推薦状、履歴書、エッセイはオンライン上で提出、その後英文成績証明書の原本を学校の指定する住所に直接送り必要がある場合等、オンライン出願を完了させるためには学校独自に様々な方法を用意していますので注意が必要です。
出願完了確認の重要性について
出願後の出願完了確認は非常に重要です。通常出願完了とは下記を全て現地担当者が確認した状態を指します。
@ オンラインもしくはペーパーで願書提出済み
A オンラインもしくはペーパーで出願必要書類を提出済み
B 出願必要スコアを提出済み(必要な際はテスト管理団体より直接送付)
C 出願料支払い済み(出願料の支払いを義務付けられているコースのみ)
ただ上記全てを提出したというだけでは出願が完了したことにはなりません。上記全ての到着確認を現地学校担当者に行い確認がとれた時点で出願完了となります。
なぜ出願後このような確認を行う必要があるかというと、例えば「スコアが指定機関より届いていない」、「必要書類に不備があった」等が起こると学校担当者から出願者へその旨連絡がいけばいいのですが、実際そうならないことも多くあるからです。通常、出願後出願を完了させることは出願者の責任であり、出願書類の不備のために願書が保留になっていても出願者にその旨の連絡をしたり、足りない書類等の再請求をするようなことは非常に稀です。そのため出願後出願者の方で責任をもって進捗状況を確認し、出願を確実に
完了させる必要があります。
最近ではオンライン出願をされた場合は出願後に出願者用の特別ページがウェプ上で与えられ、出願の進捗状況(Applicants Status
Check)をウェブ上にて確認することができます。そこで足りない書類やスコアの到着確認等見ることができますので、非常に便利です。一方、ペーパー出願を選ぶと、この出願進捗状況を確認するページが与えられないので、出願後担当者に直接コンタクトをとり確認する必要があります。
出願を確実に完了しないとせっかく出願をしても保留状態として実際には審査が始まりません。そのため3ヶ月程度たってから合否が来ないので出願校に連絡してみたら書類に不備があり保留中のため審査は進んでいなかった、という事態も数多く起こります。もちろんその場合、出願締切も既に大幅に過ぎていますので、例え足りない書類を早急に送っても審査を再開してくれることはありません。このように出願したら終わり、ではなく確実に出願が完了するまで追って確認していくことが重要です。
- 大学院留学10のステップ
- 1. 大学院留学を思い立つ
- 2. 大学院留学の目的を考える
- 3. 出願までのスケジュールを決める
- 4. 海外大学院で学ぶ内容を考える
- 5. 学校リサーチを開始する
- 6. 入学条件リサーチを開始する
- 7. 出願校を決める
- 8. 出願書類を作成する
- 9. 出願
- 10. 合否確認と入学手続き