留学先(国)によって入学難易度は大きく異なります、
国をまたぎ出願することで、名門校に入学できる可能性が確実に広がります!

出願校選定の際、滑り止め校、本命校、チャレンジ校を効率よく選定するために最も重要なことは留学先(国)をまたいで出願校を検討することです。つまりアメリカの大学院のみ、イギリスの大学院のみ、と1ヵ国に絞らず幅広く大学院を見ていくことが最も重要ということです。

なぜかというと、各国の大学院で開講されているコースは同じ名前のコースであったとしても内容だけでなく出願条件も大きく異なるため、皆さんのバックグラウンド如何ではアメリカでチャレンジ校を設定し、イギリスで本命校及び滑り止め校を設定するということも十分可能です。もちろん皆さんのバックグラウンドによっては逆の可能性もあります。

また意外と知られていない事実として、出願締切と審査開始のタイミングも留学先によって大きく異なります。特に出願締切は大学院留学を思い立ってから留学実現までのスケジュールの中で非常に重要なターニングポイントになりますので、大学院留学実現に向けた準備スケジュールを組む際、特に注意しましょう。出願締切がずれているということは、国を跨いで出願校を選定することで、第一希望の合否結果如何によって次の出願有無や出願校を選定することも可能となります。

国別入学難易度の違い

実は皆さんが一律に考えている海外の大学院は、留学先(国)によってその出願条件や合格者平均スコアは大きく異なります。どの国の大学院は難しく、どこどこの国の大学院は簡単だ、といった単純な問題ではなく、留学先、さらにいえば(同じ専攻でも)コースによって出願者に求めるものや重要視するポイントが異なるということです。

それを詳しく知っておけば皆さんのバックグラウンドに合わせて国をまたいで出願校を検討することで、効率よく滑り止め校、本命校、チャレンジ校を設定することが可能です。具体例を1つ挙げると、MBAを含むビジネス系の大学院へ進学を希望される方の場合は、下記のように出願条件や合格者平均スコアが異なります。

GMATスコア職務経験
アメリカほぼ全てのスクールで要求される、中堅校でも550~600点程度必須フルタイムの職歴は必須ではないことが多い
カナダほぼ全てのスクールで要求される、600点~程度は必須フルタイムの職歴を通常1~3年程度必須
イギリス一部の上位校以外は要求されないフルタイムの職歴を通常3年必須
オーストラリア一部の上位校以外は要求されないフルタイムの職歴を通常3年必須

上記をご覧になって頂ければお分かり頂けますように、同じような名門ビジネススクールでも、国によって要求されるスコアや出願条件として課される職務経験等は大きく異なります。そのためもし皆さんが留学先を1カ国に絞り、準備を進めるといかに選択肢を狭めているか、ということはお分かり頂けると思います。

またGREのスコアも同様で、留学先(国)によってスコアを課す学校課さない学校が大きく異なります。下記出願条件としてGREのスコアをどのように位置づけにしているか、といった点について留学先別にまとめたものです。

GREスコア
アメリカほぼ全ての大学院で要求され中堅校でも310点~(V+Q)程度は必須
カナダほぼ全ての大学院で要求され300点~(V+Q)程度は必須
イギリスほとんどの大学院で要求されることはない(一部上位校は例外)
オーストラリアほとんどの大学院で要求されることはない

以上をご確認頂ければ分かるように、GRE及びGMATのスコアを要求しない大学院は数多く存在します。もし皆さんがGREが苦手であればできれば北米は避けるべきですし、またはGPAが低いのでGREで補いたいというご希望であれば北米も視野に入れるべきだと思います(要求しないということは提出しても審査に加味してくれないので、GREスコアでGPAを補う方法は実質消滅してしまいます)。もちろん上記は分かり易いようおおざっぱに記載していますが、コースによってはアメリカでもカナダでもGREまたはGMATを要求しない名門大学院も存在します。

ただGREまたはGMATスコアを要求するか否かは各コースによって異なるだけでなく、頻繁に変更される可能性もあるので、例え昨年スコア提出義務がなかったとしても出願する年の出願条件は必ず再度確認する必要があります。

ここでGREとGMATのスコアに関して各国の要求スコアや合格基準となる一般的なスコアを次頁にまとめてみました。次の表をご確認頂いても国をまたいで滑り止め校、本命校、チャレンジ校は設定することの意義をお分かり頂けるかと思います。

GMATスコアGREスコア
アメリカ名門校650点以上320点以上(V+Q)
アメリカ中堅校550点以上300点以上(V+Q)
アメリカ中堅校以下500点以上290点以上(V+Q)
イギリス名門校650点以上310点以上(V+Q)
イギリス中堅校なしなし
イギリス中堅校以下なしなし
オーストラリア名門校650点以上なし
オーストラリア中堅校なしなし

以上はあくまで一般的な参考資料で、実際は皆さんの学歴や職歴によって合格必要スコアは大きく変動します。また、入学させる予定の学生数が決まっている以上、審査は絶対評価ではなく、他の出願者との相対評価ですので、上記がいつも合格スコアということはありません。ただ皆さんが滑り止め校、本命校、チャレンジ校の出願校を選定する際の1つの目安にはなると思います。

次に皆さんの一番気にされている英語力についても少し触れておこうと思います。ここでは各国の出願条件として設定している英語力について解説したいと思います。

TOEFLスコアIELTSスコア条件付き合格
アメリカ80~100点6.5~7.0ほぼ全てのコースで提供していない
カナダ80~100点6.5~7.0ほぼ全てのコースで提供していない
イギリス80~100点7.0~7.5ほぼ全てのコースで提供している
オーストラリア80~100点7.0~7.5ほぼ全てのコースで提供している

以上をご確認頂ければお分かり頂けるように、北米の大学院は概して英語の要求スコアは低いですが、条件付き合格を提供している学校はほとんどありません。一方イギリス、オーストラリアの大学院は概して英語の要求スコアは北米と比べると高めですが、一般的にほぼ全ての大学院で条件付き合格を幅広く提供しています。

実はこのチャートは皆さんが滑り止め校、本命校、チャレンジ校を選定するうえで非常に重要な要素を含んでいます。といいますのも、もし皆さんが英語力に自信はないが名門校に入学したい場合、まずイギリス及びオーストラリアの大学院を目指し、条件付合格を目的に出願手続きを行います。その後、英語力が予想以上に伸びてきたら北米の大学院も視野に入れるというスケジュールで準備を進めることにより、各国の名門校に合格できる可能性が広がります。

2026年最新情報:昨今は特に「Holistic Admission(総合審査)」という考え方は名門大学院では主流になっており、たとえGRE/GMATのスコアが低くて他の要素が長けていれば合格の可能性はありますし、TOEFL/IELTSの足切りスコアの設定もなくなってきています。

国別出願締切りと審査方法の違い

また大学院留学の準備を進めていく際重要な出願締切ですが、下記のように留学先(国)によって大きく異なることは意外と知られていない事実です。

出願締切りについて
アメリカ通常入学する前年の10月頃~入学する年の2月頃
カナダ通常入学する年の1~2月頃
イギリス通常出願締切りはない(一部コースを除く)
オーストラリア通常入学するコース開始から3ヵ月程度前

上記締切りの時期を考慮しながら効率よく滑り止め校、本命校、チャレンジ校を設定することが可能です。例えば英語力に自信のない方であればイギリスにできるだけ早く条件付き合格狙いで出願しておいて、TOEFLまたはIELTSのスコアが出願要求スコアに満たした時点で早急に北米の大学院の出願手続きを開始する、という方法をとることができます。

以上のように国をまたいで出願準備を行い、出願することにより、留学先(国)によって大きく異なる出願条件、出願締切り、審査開始時期等を効率よく利用し、滑り止め校、本命校、チャレンジ校を選ぶことが可能になるというわけです。